水玉模様
「…。」

篠田くんの指先が、頬に優しく触れた…。


もう…止まらなかった。


頬に触れた指先よりももっと優しく、篠田くんの唇が触れた先は…あたしの唇。


「瀬口さん…。」


「……。」

見つめ合ったあたしと篠田くんが、ベッドに倒れ込んだ時だった…。

♪♪~

聞き覚えのある着うたが、あたしを現実に引き戻した…。

「…ごめん。マナーにしてなかった。」

「いいよ。出ないの?」

謝るあたしに、優しく声を掛けてくれた篠田くんーーーケータイの着信の相手は、瞬だった…。

「…うん、いい。出ない。」

「あー…、彼氏?」

「…。」

「出た方が良くない?」

「……。」

篠田くんに促され、とりあえず電話に出た…。

「も、もしもし…どした?」

やば…声が震える。

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