水玉模様
篠田くんとの時間は、他愛のない話をしながら篠田くんの腕の中に居られる、幸せな時間。

ゴールデンウィーク中は毎日快晴で、梅雨に入ってしまう前の、精一杯の抵抗の様にも思えた…。

それはまるであたしみたいで…心のどこかに潜んでいるグレーな部分を、見ない様にしてやり過ごしているのと似ていた…。


「瀬口ーッ!」

「わッ!…もーっ、フツーに現れてよね。」

考え事をしてるあたしに、あやねが飛び付いてきた。

「きゃは、ごめーん!おはよ。」

「うん。おはよ。」


短いゴールデンウィークが明け、また始まる学校。

「少しは落ち着いたぁ?」

「んー…ぼちぼち。」

まだ、曖昧にしか答えられないあたし。

学校に居ると、落ち着かない。


瞬も、篠田くんも…森さんも、居る。

窓際じゃないあたしの席も、落ち着かない…。


跳ねる水玉を、抑えられない。

ひとりでいる時は、悶々と…不安なのか焦りなのか、苛立ちなのか、よくわからない感情に襲われる。

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