水玉模様
「悠も悠だよな~。沙耶香なんかスパッと切り捨てちゃえば…。」

「だめッ!」

「は…?」

ただの、浮気相手じゃなかったんだ…。

「それは…だめ。」

「何でだよ、だってオマエら…。」

空はキレイに晴れ渡っていて、乾いたアスファルトみたいに、あたしの涙も完全に乾かされていたーーー…。


「森さんね、泣いてたんだ…。“悠のこととらないで”って、泣いてた。」

あたしは、その澄んだ空の青を見上げた…。


「篠田くんもね、“アイツには俺がいてやらないといけないんだ”って…。」

「だからって瀬口…。」


青は、どこまでも青を貫いていたーーーあたしにも、その強い青を少しだけ分けて…。


「あたし、やっぱり篠田くんのことが好き。」

「瀬口…。」

それだけは、かえられない事実。

「色んなことがあって、改めて気付いた…。」

篠田くんのことが好きな自分を、ごまかしたままじゃいけないんだ。

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