水玉模様
背後から聞こえてきたあたしを呼ぶ声に、固まったあたしの身体は振り向けないでいたーーー。


だって今、市民病院のはず…。

「何泣いてるの…?」

あたしが動けないでいると、声の主はあたしの目の前にその姿を現した…。

「…なんで篠田くんが居るのぉ……⁈」

「何で、って…充也に呼ばれて…瀬口さんが富山県の大学に行くから、これから見送りに行くーーーって。」

え…。


「あたし…篠田くんが事故って、市民病院に運ばれたって聞いて…。」

どういう事?


「あは…あははは…っ!」

突然篠田くんが、愉(タノ)しげに笑いだした。

「えっ…篠田くん…?」

「ごめんごめん。俺ら仕組まれたみたいだね、充也に。」


充也ーーー…。

「事故ったはひでーな(笑)。俺ピンピンしてるのに。」

「あたしだって、全然県内の大学だしね。」


「…ありがとう。」

「え?」

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