二度目の初恋
「話がある」

「話があるの!」

聡と私の声が電話越しで重なる。

本の数秒の沈黙があり

「迎えに行く」

「タクシーでそっちに向かいます」

とまた声が重なる。

これを呼吸があっているというのかわからないがひとまず置いといて

私は聡と電話しながらタクシーを捕まえていたため

聡のマンションで会うことになった。


そして十五分後にマンションに着いた。

久しぶりに会う聡に高鳴る胸を何とか落ち着かせた。

私には言わなきゃいけないことがあるからだ。

聡はというと何だか落ちつきなくキッチンから私を見ながらコーヒーを入れてくれている。

ローテーブルに聡がコーヒーを置くと私の横に座った。

そして目が合うと

「あのさ」

「あのね」

また声が重なった。

三度も重なるってもう笑うしかなくて二人でクスクスと笑う。

すると聡は横に置いたバッグから写真週刊誌を取り出した。
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