二度目の初恋
「あったりまえだろう!ってなににやついてんだよ。俺は-」

「私だってあんな写真亮太に見せられて良い気分じゃなかったわよ」

聡をキッと睨んだ。

「でもどんな理由にせよ今聡が目の前にいることが私にとってどんなに嬉しいことか
わかってる?」

「……わかってるよ。俺も同じ気持ちだ」

ゆっくりと手が伸び私の頬を撫でる。

このまま抱きしめてキスして…そうしたいのはやまやまだけど今は出来ない。

「話をもどしていい?」

「この流れで?」

聡が不満そうに聞く。

「ごめん。だって私理人と約束しちゃったんだもん。KUMIKOさんの本音を聞き出すって。
ねえ…KUMIKOさんからなにか聞いてない?あの写真はなにか意図があってのことよね」

すると聡はソファの背に思い切りもたれかかり大きく息を吐いた。

「すごいな。あの写真だけでそこまでお見通しとは・・・さすが俺の彼女」

視線だけを私に向けるとクスッと笑った。

「えへへ。まだまだ彼女としては未熟ですけど…」

私は舌をぺろっと出しながらはにかんだ。

聡はそんな私を見てクスッと笑うと写真週刊誌に写っている自分の姿をじっとみながら話始めた。

「実は頼まれたんだ」

「え?」

「一緒に並んで歩いて欲しいと言われたんだ。仕事で話しながら歩いたりしているのに
なにを改まってそんなことを頼むのかと思って理由を聞くと、付合っている人と別れるためって言われてね。
そんな事言われたら益々気になるからちゃんと説明しろって言ったんだ。あいつ…彼氏の名前は言わなかったけど
同じ業界の人でこれからぐんぐん伸びる人と言ってた。そんな人が自分みたいな女といたって彼の迷惑にしかならないから別れるために協力して欲しいって」
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