二度目の初恋
とうとうこの日が来てしまった。

「は~~」

何度目のため息だろう。

何だかうまく丸め込まれたというか、勢いと言うか・・・困ってる時任さんの

表情や大きな借りもあって予定していたモデルさんの代わりに

私は代役を務めることになってしまったが

引き受けた直後からずーっとドヨ~~ンとしていた。

何度も開き直ろうと気持ちを切り替えたつもりでもすぐにまたドヨ~ン。


こんな気持ちで人前に立てるのだろうか・・・

逆に時任さんに迷惑を掛けてしまうような結果になるのでは?

と気持ちはどんどん下降していた。


イベント当日、時任さんは

イベントの準備があり、早めに現場に入り合間を縫って迎えに来てくれるというのだ。

一人で行けると言ったが、渋々OKしたのが気になったのか

「ドタキャンは困るから迎えに行く」と言われた。

時任さんは、一度こうと言ったら引かないから言われるまま

自宅で待機。


緊張と不安で落ち着かなく何度もトイレに行く私に母が何を勘違いしたのか

「もしかしてデート?」と顔をにやつかせてきた。

「そんなわけないじゃん」と言い返し、モデルの代役の話をすると

「何でそんな大事なこと教えてくれないのよ~!」と言うと

バタバタさせて着替えだしたかと思えば、イベントを見に行くと言いだした。

見ないでと言っても言うことなど聞くはずもなく超ハイスピードで支度をすると

休日で庭いじりをしていた父を捕まえ私より先にデパートへと向かった。


勿論、父は運転手要員。
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