ダブル王子さまにはご注意を!



「日下部刑事は幸村兄弟のことをどれだけ知ってますか?」

「生まれた時から、だな。ガキどもの母親が日本人だから、里帰り出産でうちのオヤジが警護の世話したからな」

「……!」


またも、二人の子ども時代を知る人がこんなにもあっさりと出た。郁美に続いて二人目となれば、確実に情報が得られるはず。しかもかなり年上だから記憶は確かだろう。


「なら、教えてください。二人が6つの頃に起きたことを」


私がそう希望すれば日下部刑事の顔から笑みが消えた。


「……あんたが、それを言うのか?」

「え?」


至極真面目な顔になった日下部刑事は、キャンディをパクリとくわえて噛み砕いた。


「……悪いことは言わねえ。それ以上訊くな、てか。もうあの兄弟と関わるのはやめとけ。今までと同じ平凡だが平和な毎日を送りたいならな」

「それは……どういうことですか?」

「……オレからは言わねえ。だが、警告はしといた。今が……命が大切なら関わるな。わかったな?」


ガリッ、と日下部刑事のキャンディーを噛み砕いた音がやけに大きく耳に響いた。


< 127 / 235 >

この作品をシェア

pagetop