分かりやすすぎる新島くん
4










チャラい男なんて嫌いなはずだった。

新島の第一印象も最悪で、

絶対分かり合えない人だなんて決めつけて。




だけど、
新島の仕草とか、行動とか、私を見る目…だとか。


いろんな新島を知っていくうちに

惹かれている自分がいた。




肯定なんてしたくなかった。


私はまた、光の時みたいに
同じ間違いを繰り返すのかって


どこかでそう思っていたから。





だけど、


今、どうしようもないくらいに、

そんなのどうでもいいほどに



言葉にして、あなたに伝えたくなった。





「…………え?」



「新島が、好き。好きです」



「……」




新島は、今、どんな顔をしてる?




確認しようと離れようとするのに、
新島が腕を下ろしてくれない。



「……ちょ、無理。いま俺の顔見んな」


「な、なんで」


「いや、別に、顔赤くなってるとか照れてるとか、そういうんじゃねえから。ちげえから」


「……」







< 39 / 41 >

この作品をシェア

pagetop