【完】私の甘い彼氏様
でも、家に男の子を呼ぶのは始めてだから、私もだけどきっとみんなそわそわしてるんだろうなぁ。
そんなことを考えながら階段を上っていたので、足を踏み外してしまった。
「わぁ!」
あっ!落ちる!
そう思った瞬間フワッと何かに支えられた。
「あっぶな!」
それは碧の手だった。
やっぱり…やっぱりこの手が守ってくれた。
「ありがと、碧。」
「危ないから気を付けろよ?」
「うん!」
「美亜が心配で仕方ないんだけど?」
碧が不意に私の顔を覗くからびっくりした。
しかも…近い!近いよ、碧さん。
ドキドキ
心臓うるさいっ!
「えっと…ありがと?」
「プハッ!なんでお礼?しかも疑問系だし」
今も尚笑っている碧にクエスチョンマークが浮かぶものの、碧の笑顔をみていると私まで楽しくなってくる。
不思議。
碧の笑顔には人を惹き付ける魅力がある。