【完】私の甘い彼氏様




「その前もね、男の子にドキッとすることはあったよ?それを私は恋だと思ってた。でもさ、男の子とそんなに話したりしない時に接触したら誰でもドキドキするよね」







私の初恋はいつだっただろう?



ただ、碧に対する恋は、

絶対に本物だ。



それだけは自信をもって言い切れる。







「それが本当の恋なんかじゃなかったって気付かされた。だって、翔大を見た瞬間のドキドキは今までのものとは比べ物にならなかったから」







心臓が早く、はち切れそうなくらいに、波打つ。

きっとそのときの雛乙ちゃんも同じような状況だったんだろうな。







「それからいつも翔大を目で追うようになってた。そのうち話もするようになって、素直になれなくて言い争って……今に至ります」







きっと翔大と始めて話したときの雛乙ちゃんはとても嬉しかったんだろうなということが今の雛乙ちゃんの表情からも容易に想像できる。


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