咲くやこの花、誠の旗に


少年は咲耶が話し出す前に声を上げた。


「お前…!町の奴らが噂してた変な格好した異人ってお前だろ!!」


「…へ?」


突然指を指して叫ぶ少年に驚き、咲耶の目は点になる。


少年はあっけに取られている咲耶の姿をジロジロと眺めた。


怪しむように目を細めたと思ったら、今度は顔を赤くして目をそらす。


「なっ…なんでそんな短いモン履いてんだよ!?」


急に焦りだした少年に、咲耶は首を傾げた。


「え?このスカートそんなに短いですか?」


そう言ってから履いていたスカートをつまみ少し持ち上げてみる。


「うわぁぁぁ!!??なにやってんだよ!!??」


少年は動揺するように手をブンブンと振り、物凄い勢いで後ずさった。


そんな少年を不思議そうに見つめる咲耶だったが、すぐに本来の目的を思い出し我に帰る。


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