純愛小説家
あの、綺麗な月も姿を隠し。
部屋はすっかり明るくなって、もう、昨日の熱帯夜はない。


「シャワー入ってくる」
「うん」
「ひかりは?」
「もう済ませた」


三嶋の涙も。


「俺も。すぐ済ませる」
「ん」


ない…。

どんなに悲しくても、苦しくても。
必ずこうして、夜は明ける。

バスルーム。
羽織ってたバスローブを脱ぐと、汗もすっかり引いていたし。

肩を濡らした涙も。
すっかり消えていた。


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