純愛小説家
ふと。

ずっとこの時間が、続けばいいのに…。

頭を過った。


「──────」
「…宥…?」


はっきりさせたくない。
曖昧なままでも。
三嶋を離したくない。


……逃避。


「…………」
「ちょっと、なに?なんなの?急に…」


俺はもう、いい加減、いい歳だし。
“大人”と言うほど、まだ“大人”じゃないにしろ。

でも。
俺は“大人”…。


「あぁ…。ごめん…」


そんな都合のいいようにはいかない…。


「なんか、調子狂うんだけど…」


パタリと。
琴音の怒りもおさまる。

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