純愛小説家
「もう一杯。コーヒー淹れる?」


ふぅ…っと軽いため息をついて。
琴音が俺のグラスに目をやる。


「って。全然減ってないし」
「や…。飲む暇もなかったし…」
「あっ…。そっか…」


そして。
自分のグラスにも目をやって、頷く琴音。


「なぁに?うまくいってるんじゃないの?」


俺はその質問に。
ただ無言で、どっち付かずの苦笑を浮かべる。


「出た…」
「複雑、なんだ…」
「関係が?」
「…そう、だな…」
「矢野 伊月が?」
「河合 宥だし」
「言ってないの?」
「矢野 伊月だって?」
「うん」
「や。話してる」

< 180 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop