純愛小説家
「そっか…。じゃあ、家に寄る時間、作れば良かったな」
「えっ?」
「仕事帰り、だろ?」
「あ、うん」
「俺も部屋、この近くだし」
「河合クンも?そうなんだ!」
「ごめん…。俺、ほんと唐突だった…」


とりあえず。
さりげなく、俺は謝罪を口にする。


「ううん。謝んなくていいよ。むしろ、嬉しかったし」
「…えっ?」
「河合クンに誘ってもらえて。もし誘ってもらえなかったら、私から逆に誘ってたかも」


口にして。


「三嶋、から?」


思いがけない言葉。


「だって、こんな偶然!まさか、河合クンが私のこと覚えてたなんて思いもしなかったし」


ちょうど、注文した料理も運ばれてきて。


「えっ?」
「さっきも言ったけど。私たち、あんまり話したことなかったから」


三嶋は、はにかんだような、苦笑いを見せた。

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