純愛小説家
「お前が東京に戻って以来だから、3年ぶり?」


藍田の宿泊してるホテルで待ち合わせて。


「あぁ…。会うのは、そうなるのか」


近くの飲み屋。


「ってか。ほんと。いま思っても、突然帰ってきたと思ったら、また突然、東京にって。気まぐれっつーか、衝動的っつーか。宥らしくなかったよな」


静かなバー…って感じでもなく。
入ったのは洋風居酒屋。


「…だな」


俺は苦笑いで答える。

確かに。
あの行動は、今までの俺にはなかったこと。

あの時点で。
ひと目だけで…なんて、無理な話だったんだろう。


「しかも。書けなくなったろ」
「あの時は、迷惑かけたな…」
「あ、いや。そういう意味で言ったんじゃなくて…」


それも。
今だからこそ、言えることだけど…。


「逆に。ホッとしたんだ」
「…えっ…?」
「嫌味じゃなく。マジで」
「…藍田?」

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