純愛小説家
『河合クン、いま!』


狭い空間。


「わっ!」
「キャッ!」


『うん!バッチリ!』
『よっしゃ。つかんだ』


ヒソヒソ、誰にも聞こえないよう話すのも。


「冷めてっ!」
「やだ!キモッ」


こんにゃくを垂らす時。
肩と肩が、軽く触れる感じも。

高3。
最後の学祭の思い出に、いいな…、とも。

絶好のシチュエーション。
そんなことを思う前に、どうして、


─告白しよう


思わなかったのか…。

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