農民生まれの魔女
今年の代表生ロイ・レオナルド

校長がそう言うと僕達のすぐ近くで声がした

「はい」
凛として透き通る声だった

声のした方を見て見ると
神秘的で可愛らしい青年がいた

レムは見ない顔だなと思い思わずジッと見てしまった
その視線に気がついたのかロイ・レオナルドがこっちを向いた

レムは思わず冷や汗が出た
こっちを向いたロイ・レオナルドの目は殺意を含んだ目だった
“怖い”僕がそう感じたのは生まれて初めてだった

彼が代表生として前に立った瞬間
うっとりと話す声が周りから聞こえた

それほどに、男の僕から見ても
美しかった

少しザワつき始めた会場も彼が喋り始めると静かになった

「この度、転入生として入学しました
ロイ・レオナルドと申します
慣れないことばかりでとてもやり甲斐のある日々です
この場にいる皆さん
学友として卒業まで宜しくお願い致します」

彼が話し終わると盛大な拍手が会場を埋め尽くした

そして幕を閉じた

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