夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「……治療で薬を使えば、
胎児にも何らかの影響が出ます。
リディアさん、
治療を続けながらの出産は無理です。」

医師はハッキリと、そう言ってくれた。
哀れまない、同情しない。
そんなところが、
少しヴァロンと似た…医師だった。


「…治療をしなかったら。
私は、どの位…生きられますか?」

「……1年が、限界です。
それに、かなりの苦しみや激痛を伴います。
貴女の身体が保つ保証は、ありません。」

医師の言葉を聞いて、私の心は…決まった。


「…1年。充分です。
今までの人生に比べたら、
どんな痛みや苦しみも…私は乗り越えられます。
先生、
この子が無事に産まれて来られる様に…。
私に力添えを、お願いします。」

お腹を抱きかかえる様にしながら、
私は医師に深く頭を下げた。

……
………。
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