俺様女装生徒会長と毒舌会計がいる日常
そして先生は生徒を心から愛する方でした。

熱血教師というよりは、なんというのでしょう、的確に表現するとするならば、わたしたちの前でハムスターが両手を広げ「私があなたたちを守るわ!」と涙目で果敢に立ち向かっているようなイメージといいますか。

とにかくこっちが少し心配になるくらい必死さが伝わってくるのです。

これは邪険には扱えません。

だってあの瞳でみつめられたらどんな頼みごとも断れないでしょうから。



「そうだ、青井さん」



それはわたしも例外ではないのです。



「もし時間があったら理科室の片付けを手伝ってくれないかな。上級生の授業で実験をしたんだけど、片付ける時間がなくてね」



さあ、あなたならどうしますか? 答えは決まっています。



「わかりました。お手伝いします」

「わあ、ありがとう青井さん! 助かるわ」



まったくかわいいものには敵いません。
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