好きだと思うんですがっ!?
誰とでもこんな事しないって言うのなら、この状況はおかしくない?
どういう事か説明……。
説明っていうか……本当にコレハ、ナニ?
あたしの背中にツーっと汗が滴り落ちるのが感じた。
あれ? 待って、それじゃあこの状況って……?
勘ぐって違う可能性だって大いにある。だからあたしは回りくどい事はせず、素直に問いかけた。
「古柳くんって、何気にあたしの事好きだったりする……?」
なーんちゃってね!
って続きを言うつもりの口でいたのに、古柳くんはいともあっさりと「そうだよ」なんて言ってくれちゃう。
冗談めかした感じでもなく、むしろ当たり前でしょ? とでも言わんばかりの表情だ。
「浮田さんって、意外とニブイんだね」
いやいやいや。そんな事は……。
「だって古柳くんは誰とでも仲良いし」
「それは浮田さんも同じでしょ」
「それに誰にでも優しいし」
「誰にでも優しい訳じゃないけどなぁ。フツーでしょ」
「はたから見てても分かるくらい誰とでも隔てなんてないゼロ距離じゃん」
「そーかなぁ? だとしても俺、普段は女の子と二人で出かけたりはしないけど」
ぐっ……。その言葉だけはあたしの胸に突き刺さった。