好きだと思うんですがっ!?
「人のこと最低って言うけどな、浮田こそどうなんだよ」

「どうって?」


星野くんはあたしを抱きしめる手に力を込めた。


「……本当に、古柳とは付き合ってないのかよ」


星野くんらしくもなく、ちょっと遠慮気味で、ちょっと弱々しいもの言いだった。


「うん、付き合ってないよ」


あたしは星野くんの背中にそっと、手を回した。そうすることで安心させるように。

無意識に出た行動だったけど、星野くんが少しずつ、強張っていた体の力が抜けていくのを感じた。


「駅で、抱き合ってたんだって?」


今度はトゲを感じるもの言いだ。安心したら責めるタイプだったか……。


「それは……古柳くんがしてきたわけで、あたしじゃないよ」

「そうだ、浮田 真依子は隙だらけだったな」


それはいつかした言葉のしりとりで言われた言葉。

言葉のトゲはどんどん強くなる。


「星野くんに関係なくない?だってあの時はあたし星野くんの気持ちなんて知らないし、星野くんこそ木田さんと付き合おうとしてたくせに」


トゲにはトゲで返してしまう。

さっきまで泣いていたはずのあたしの涙はどこかへ消えていた。


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