溺愛されてもわからない!
王子様といっしょ

ぼんやりしながら歩く私。

夢君の気になる女の子が私だったらいいなぁ。
私も夢君が気になる男の子だもん。

いっぱい迷惑かけたけど
来てくれて嬉しかった。
楽しい夜だった。
夢君の笑顔が好きだな。

顔を上げると灰色の空
最近は一気に気温が低くなる。
田舎に住んでる時は外の空気の匂いで、午後から雨とか初雪とかわかったけど、都会に出てから体内温度センサーが狂ってます私。浮かれてるせいかもしれない。

スヌード
あったかい。一夜のいい匂い。

家に到着し
セコムチェックしてもらい
一夜に家に入れてもらった。

「おかえり」

「これ、どうもありがとう。すごく温かかった」

「よかった」

夢君とは対照的な、落ち着きのある優雅な態度。

「一夜は寝不足じゃない?夢君は寝不足だって」

「いつも睡眠時間は少ないから大丈夫。慣れてる」

「遊びまくってるから?」

「何とでもどうぞ」

サラッと流す義兄様。

あと一泊
ふたりきりですよ。

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