溺愛されてもわからない!

田中さんは目を閉じて考える。
まつげ長いな。
変な所で感心していると
急に目を開き
私をまた見つめ真面目な低い声を出す。

「どんなに好きな男が『誰にも見せないから、エロい写真を送って』って言っても、絶対送らないように」

そこ?

「間違って送ってしまって脅されたら、大人に相談するように。バレたら怒られるし恥ずかしいと思っても、その後の方がもっともっともっと恐ろしい事になります。それは犯罪です。椿姐さんに言えなかったら自分に言うように」

「……はい」

ここは逆らわず
素直に返事した方がいいだろう。

「すみれお嬢さんに何かあれば、組長が沈めるでしょう」

怖い怖い怖い。
行方不明者1名増えまーす。

和彦さんの電話が終わり
田中さんは私に頭を下げ
ふたりはお仕事におでかけ。

さぁ私も朝食を終わらせて
言葉を考えて

雫さんに電話しよう

電話より
会って話した方がいいね。

よし
時間を作ってもらって会おう。

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