僕らの初恋青春譜


「ん〜。そろそろ帰るか。これ以上雨がひどく降ってきたら困るしな」





そう言うと黒澤君は教科書やワークやらを閉じだした。






「そうだね」






実に早いものだ。勉強に集中していると時間が経つのを忘れるなんて……






そして、下駄箱に着くと黒澤君の傘を借りて(面目ない……)世に言う相合い傘をした。もちろん傘は黒澤君が持ってくれた。







……にしても、これで一緒に帰るのも最後かぁ。私が黒澤君に分からない問題を教えて分かってもらえた時は嬉しかったなぁ。今みたいに一緒に帰れることが何気、楽しみだったりしていたのに。明日からは帰れないのか……って、何でガッカリしてるのよ!!私ってば!








直接、言葉に出せないくせに脳内での会話が止まらないという件。







黒澤君はこの状況で何考えているんだろう?
そう思って黒澤君の方をチラッと見た。すると、偶然にも目が合ったので私は思いっきり目を逸らしてしまった。







「えーっと、和恋。明日も俺、一緒に帰ってもいいか?あっ、一緒に帰るって言うのはテスト勉強のお礼だかんな!パーッと遊ぼうぜ」






その言葉を待ってました!……って言うわけじゃないけど、"テスト勉強のお礼"なんてそんなこと思っていてくれたんだね?いつも「この問題分かんねぇ〜。教えて」みたいな会話しかしてなかったし、感謝されてるとか思っていなかったから、嬉しいな。






もちろん答えは「うん!!」だよ。







明日も何だか楽しみな予感です。


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