眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「え、あ、……でも、私は夏生の奥さんだから、他の人とか別に」

「僕が。嫌なの」

「……はい」

……し、知らなかった。
夏生って意外と、独占欲強いんだ。
でも、高校生相手にやきもち妬いてるなんて……ちょっと可愛い。

そっと、夏生の手が私の頬にふれた。
目を閉じると、唇が重なる。

……最近ちょっとだけ、キスする頻度が増えたと思う。

夏生が私に手を出す、ギリギリのライン。

我慢してるのがわかってから、気持ちが楽になったし、その、あんまりいわな
いようにしてる。

キスだけでも、夏生がどれだけ、私のことを愛してくれてるかわかるし、私の
気持ちもきっと、伝わってると思う。

……だって。

「夕葵。
愛してるよ」

……ほら。
夏生はこんなに、嬉しそうな顔してるから。
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