御曹司と偽装結婚はじめます!
「あっ、いえ……」

「あ、そうか。俺たち、いつ飯食えるかわからないから、自然と早食いになっちまうんだ。しかも一気に食べるから、結構大食い」


そういえば、昨日のお昼ご飯を食べたのも夕方だったと言っていた。


「お忙しいんですね」

「今は勤務医だからね。もうすぐ出る予定だけど」

「出る、というのは開業するということですか?」

「まぁ、そんな感じ」


こんなに若くして開業って、すごく腕のいいお医者さまなのかもしれない。


「ほら、食わないと俺が全部食うぞ」

「あっ、いただきます」


私が慌てて食べだすと、彼もまた食べ始めた。


「雨宮さんは、なにしてる人?」

「私は宮城不動産という会社の管理業務部で事務をしています」


管理業務部は、賃貸物件の契約から物件の修理やクレーム処理まで幅広く行っている部署だ。
新たな取扱い物件を増やすための営業部隊と私たち事務員、そして修理やクレーム処理をする人たちなどから構成されている。
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