暁天の星
「でもそんな難しく考えないでほしいし、今後を考えるためにこの家にいるんじゃなくて。とりあえず、まずは自分の気持ちの整理から始めてみようってことなんだけど。」
「うん…。」
だんだんと声が小さくなって、那月はただ首を縦に振った。
「今は、ナツの中でたくさんの変化があって、それに慣れることが大事だと思う。」
「慣れること…?」
「そう。那月は今までいっぱい頑張ってきたと思う。多分、わたしの想像以上に。だから、それを自分自身で認めてあげられないかな?自分にお疲れ様って言ってあげることも大事だと思うよ。」
不安そうに目を白黒させる那月の瞳が映す過去には、何があったかわからないけど。
そこまで那月を縛り付ける強い何かを、俺たちがどうにかすることは解決にはならないから。
「とりあえず、那月がいいと思えるまで、ゆっくり休んでほしいな。」
「休む?」
「うん。それができないって思ったら、そういう時のために私たちがいるんだし、思いっきり誰かに頼っていいんだよ。」
この子は頼るということを知らないのだと、この時悟ったのは俺だけじゃないと思う。