暁天の星


チビたちを迎えに行き、夕飯の食膳をしていた時に晃が帰ってきた。



「あきら〜!!!」


その場から走っていく菫の背中をウズウズ見つめながら箸を並べる颯太。



一つ一つの所作が可愛いんだよな〜。





「今日はオムライスでーす!」



里香が嬉しそうに作った食事を並べる。


結局作ってくれたんだと里香を見ると、満面の笑みでニコーっと返された。




晃に抱かさった菫が椅子に降ろされ全員で席に着く。




「りゅう〜、見てぇ。すみれって書いてある?」



1人ずつケチャップで名前が書かれたオムライスは昔から変わってない




「うん、書いてあるよ。」



隣で嬉しそうにオムライスを向けてくる菫の頭を撫でた。





「僕の名前も書いてある…。」



那月が目をキラキラさせてオムライスを見つめるもんだから、これから何度でも食べれるぞと心の中で呟く。




「リカちゃん、ありがとう。」


なんだこの純粋な眼は…。


はにかんでお礼を言う那月に心を打たれた。




「何度も作るよ〜!」



嬉しそうな里香。


でも里香の何度も作るは本当に短いスパンで何度も作るから注意しなきゃいけないんだけど。




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