プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
希少価値が高ければ、物珍しさで喜んでもらえないだろうか。
熟すとピンク色に染まる実。
ピンクブルボンという名前も、女性受けするんじゃないか。
「ねぇ、雪さん、このコーヒー豆って家にまだたくさんある?」
「いえいえ、なんせなかなか手に入らないものでございますから……」
「そうなんだ……」
それじゃ無理かな。
来店されるお客様の数がどれほどか予測を調べてみなければわからないけれど、相当な量の豆が必要だろう。
「どうされましたか?」
「お店のオープニングイベントに使えないかなと思ったんだけど無理みたいだね」
いいアイディアだと喜んだ瞬間、風船から空気が抜けていくように希望がプシューッと潰れた。
「そうですね、それはちょっと厳しいかもしれません……」
でも明日、一度祐希にも話してみようか。
それでもしもオッケーが出たならば、コーヒー豆を扱っているお店にダメ元で当たってみてもいいかもしれない。
少しずつでも何店舗かを回れば、量的に集まるかもしれない。