プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
涼香さんに嫉妬して、そこで気づかされた。
ただ、今になって思えば、それまでの間に少しずつ“好きの種”は育っていたのかもしれない。
「ずっと理性で抑え込んでた。お世話になっている以上、日菜子に結婚の道筋が決められているなら、それを邪魔するわけにはいかないって」
「もしかして、祐希がずっと私を“さん”付けしてきたのも敬語を使ってきたのも、全部そのため?」
「今頃そんな簡単なことに気づくんだから、日菜子は相当鈍感だな」
毒づかれているのに、むしろ嬉しく感じるなんて、私はM体質なのか。
一歩引いた丁寧語とフランクなしゃべり方のギャップに、さっきから翻弄されっぱなしだ。
祐希の手がもう一度肌襦袢に伸びる。
今度は阻止しようとは思わなかった。
唇から首筋へ、さらにその下へと祐希の唇が移動していく。
気が遠くなりそうだった。
想いが通じ合って、こうして身体を重ねることが、こんなにも幸せに満ちたことなんて知らなかった。
私は知らないことだらけだ。
それは全部、祐希が教えてくれる。
身体の奥がこれまでにないほど熱い。
その熱で溶けてしまうんじゃないかとすら思った。
ベッドに縫い止めた私の手に祐希が指を絡める。
「日菜子……愛してる……」
遠くから聞こえるような感覚の彼の甘い言葉は、私の全神経を痺れせた。