プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
大柄なのに、いつも清美おばさんより弱い印象が濃かったからオーラで負けていたのか。
それが今日は、隣の清美おばさんが脇役に見えた。
清美おばさんは隣で大きく頷く。
「先方への謝罪は、私に任せてちょうだい。話を持ってきた責任を取るから」
「……大丈夫なんですか?」
祐希が心配して尋ねると、おばさんは嬉しそうに「祐希さんが心配することじゃないわ」とスナップを利かせて右手を振った。
とても頼もしい。
「どうして今の今まで気づかなかったのか不思議なくらいよ。日菜子の“然るべき人”が、こんなに近くにいることに」
清美おばさんは祐希を微笑ましい表情で見つめた。
「祐希くんの仕事ぶりは、かねがね噂で聞いているよ。今まで交流のなかった人に、日菜子の婿として、次期社長として大切な会社を任せるより、祐希くんに継いでもらいたい」
私たちのことを許してくれるばかりか、いきなり結婚にまで話が飛んでしまい動揺する。
でもそれは、私だけのようだ。
祐希は慌てることなく、どっしりとした態度で聞いていた。