プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

「日菜ちゃん、ごめんね、辛い思いをさせて。自分の野望ばかりに目がいって、日菜ちゃんの幸せを考えることをあと回しにしていたみたい。伯母失格だわ」

「ううん。清美おばさんには本当によくしてもらってきたから。期待に添えなくてごめんなさい」


もう一度頭を下げる。


「祐希さんと日菜ちゃんが結婚すれば、ふたりはずっとこの家にいるわけでしょう? こんなに嬉しいことはないわ」


清美おばさんは両手を胸の前で組んで、まるで少女のように夢見がちな表情で言った。


「日菜子さんのことは、誠心誠意幸せにします」


プロポーズともとれる宣言だった。
祐希は再び頭を深く下げ、「ありがとうございます」と力強く言ったのだった。

< 251 / 260 >

この作品をシェア

pagetop