プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
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週が明けた月曜日。
インサークルトークのせいで、社内は先週と変わらず私を阻害しているようだった。
挨拶こそ返してもらえても“触らぬ神に祟りなし”で、私の半径三メートルには美月と祐希以外に立ち入らなかった。
どのみち、長く勤めていられるわけではない。
祐希がいればそれでいいと自分に言い聞かせて、七号店のオープンから昨日までの売上データを抽出する。
やるべきことを黙々とこなしていると、祐希が私のデスク脇に立った。
なんだろうかと顔を上げると、彼は軽く微笑んだ。
「みなさん、お仕事中申し訳ありません。二十秒ほど私にお時間をいただけないでしょうか」
部署内を見渡し、少し大きな声で祐希が言う。
いったい何事だろう。
その顔を黙って見ていると、祐希は私に軽く目配せをしてよこした。
ところが、そこに隠された意味がわからない。
なんだろう。
私と関係のあること?
困惑したまま彼の言葉を待っていると、祐希は大きく息を吸い込んだあとに言葉を続けた。