プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

◇◇◇

一段と冷え込みが強まった朝だった。
空気は澄んで薄いブルーの空が眩しい。

寒いときは身体を痛めやすいからと祐希に助言され、入念にストレッチをしてから走り出す。
祐希とふたりでするジョギングは久しぶりだった。
彼がいないからと、ついさぼりがちになっていた私とは違って、祐希は毎日欠かさずにしていたらしい。
ペースに少しも衰えを感じない。


「昨日は本当に驚いたよ」

「なにがですか?」

「みんなに結婚するって報告したこと」


そう言うと、祐希は頬を緩めて笑った。


「憶測で妙なことを噂されたら、いろいろと面倒ですからね。社長にも発表することの許可は取りました」


走りながらだというのに少しも息が乱れないのはすごいと、いつもながら思ってしまう。
まだ五百メートルも走っていないのに、私はすでに苦しい。


「だけど、私まだ祐希にプロポーズされてないんだけど」


不満をぶつけた。

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