プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
お父さんにも会社でも宣言はしてくれたのに、肝心の私には直接的な言葉はなしだ。
さすがにそれはあんまりだと思う。
「それはまた改めて」
「えー?」
不服さをたっぷりとに乗せた。
でも考えてみれば、今さらりと言われるよりも、どこかロマンティックな場所で言ってもらったほうがいい。
朝の光を浴びながらもいいけど、美しく彩られたイルミネーションの元というのもある。
ちょうどクリスマスシーズンだ。
街はどこへ行ってもきらびやか。
うん、そうだ。そうしてもらおう。
そんな結論に至ると同時に、私の身体に限界が訪れる。
相も変わらず運動能力の低下はすさまじい。
「……祐希、ちょっと……待って……」
息も絶え絶えに、少し先を行く祐希を呼ぶ。
振り返った彼の顔もまた、いつものあきれた表情だった。
それが妙に嬉しい。
「まったく日菜子さんときたら、どうしてこんなにドンくさいんでしょうか」
腰に手を当てて、目もあてられないといった風だ。