プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
「牧瀬の家じゃ、雪さんの目がどこにいても光っていますからね」
「……どういう意味?」
「おちおち日菜子さんを抱くこともできません」
「なっ……」
祐希の言葉が私の顔から火を噴かせる。
直接的な単語を聞いて、心臓まで飛び上がった。
彼が伸ばしてきた手を取ると、強く引かれて一気に立たされる。
「さ、休憩はおしまいです。行きますよ」
私にしてみたら爆弾発言とも思えることを言ったのに、なんてあっさりしてるんだろう。
こっちは胸がドキドキだ。
「……もうひとつ聞いてもいい?」
走り出そうとした祐希の袖口を掴む。
「どうして“さん”付けに敬語のままなの?」
私に一線を引く必要は、もうないというのに。
結婚が決まったふたりなのに、他人行儀でちょっと寂しい。