別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
「俺はそれだけじゃないと思ったけど」

「どういう意味?」

「いや……朝美との話し合いが纏まったわけじゃないが、次に俺達の後をつけたりしたら警察に連絡すると宣言した」

警察? そこまで言ったんだ。

驚いたけれど、これで朝美さんも奏人にしつこくするのを止めると思った。

警察に通報されるなんて私だったら絶対嫌だもの。

「理沙、コーヒーのお代わりいる?」

奏人が明るい口調で言う。

話題を変えようとしているんだ。

私ももう聞きたいことは無かったから、コーヒーのお代わりを頼んだ。
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