別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~
奏人が部長になるには、仕事で滝島課長より良い成果を上げる必要がある。

成果というと、やっぱり目に見える売上高が重要だ。

営業一課では多岐に渡った商品を取り扱っているけど、奏人は家族みんなで遊べるボードゲームの新製品を推していた。

私としてはちょっと地味な商品に感じて、彼の選択に驚いた。

よく売れる商品は人気アニメのタイアップ玩具とか、ゲームと連携した商品が多いからだ。

そんな中で昔ながらのボードゲーム。

内心大丈夫かなと心配だけど奏人が決めたことだから信じて協力することにした。


生産工場への出張、関係部署との会議などで奏人はいつも忙しそうにしていて、自分の席にいることがあまりない。

留守の間の諸々のことは、アシスタントの私が対応することになるのだけど、そのおかげで仕事中に梓との絡みが増えていた。

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