雪の日に祝福を…。
◇9◇ 絵画コンクール
  


 愛すると言うことがまた解らなくなった。
 どうすればいいのか・・・今でも解らない。
 あなたにすがればいいのか・・・。あなたが倖せであるように、願っている。


 《 《


 千明と面会してから帰宅が億劫になり残業に残業を重ねていた。
 しかし今夜は、帰されてしまった。


「久しぶり。」


 かれこれ1ヶ月以上は、来ていなかった叔父の店を訪れた。


「1人か?」


「あの子今、絵を描くので忙しいの。そろそろ提出期限よ。」


 いつもの席に座り答える。


「そうか。仲良くしてるんだな。」


「まぁ、一応ね。」


「こないだ、瑠々が来た。」


「そう。元気にしていた?」


 お酒を一口飲み込む。


「してたよ。安定期にも入ったから顔を見せに来てくれた。」


「そう。」


「瑠々がお前に宜しくってさ。」


「関係ないわ。もう、家族じゃないから。」


「そろそろ、意地を張らないで逢ったらどうだ?」


「マスターみたいになるから?」


「月依・・・本気で心配してるんだぞ。」


「ありがとう。でも、もう瑠々には逢えない。きっと一生許せない。」


   
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