夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

「……おかっぱで、前髪揃ってて…。
コケシみたいだったよな?」

「!///っ…コケシって……。
絶対に、褒めて…ないよね……///。」

俺が思い出しながらアカリの髪に触れると、拗ねた様に彼女が頰を膨らまして見上げる。

大きくなった様で、変わらないアカリ。
あの時からずっと、俺の心を照らしてくれた。

……いや。
それよりも、前から……。


「……。
俺さ、そん時より前に…アカリに会ってるよ。」

「!……え?」

俺の言葉にアカリは一瞬呆然。
暫くして、俺の腕をキュッと握りながら問い詰めてくる。


「っ…いつ?
5歳よりも前に…会ってたって、事?」

「……うん。
アカリが、産まれる前に…会ってる。」

俺の言葉にまた目を丸くするアカリ。
意味が分からないと言った表情を浮かべる彼女のお腹にそっと触れると、俺は微笑んだ。
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