夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
何度も心配そうに声を掛けてくれて、様子を見に来てくれて…。
私が向き合おうとするのを、待ってくれた。
……そして。
赤ちゃんの事を知ったヴァロンは、私のお腹に触れた時…泣いてくれた。
初めて見る、彼の涙。
口元を自分の手で隠して俯く、照れた時のヴァロンの癖。
あんな綺麗な涙を流す位、喜んでくれた。
それから毎日私のお腹に触れて、”早く動かねぇかな〜。”って口癖みたいに言うの。
まだ必要ないのに”おもちゃは何買う?”とか、放っておいたら次々に買って来ちゃいそうな勢いで聞いてくるし。
…まさか、名前まで考えてるなんて知らなかった。
気が早いって、最初は呆れちゃったけど…。
ヴァロンが赤ちゃんにくれた”ヒナタ”って名前は、これ以上ないってくらい愛に溢れた素敵な名前。
まるで陽に包まれた様に、私まで幸せな気持ちになった。