辛 恋

私は、おばあちゃまと壬に
全てを話した。

迷惑かけるかもしれないし
心配かけているのが
わかっていたから

おばあちゃまは、
「そう、そんなことに
なっているの。
私は全然平気よ。
心の事は、私が一番解っている
あっ、壬もね。」
と、言ってくれて
私達三人は笑った。

おはあちゃまのお陰で
気持ちが和んだ。

壬は、知佳に少し聞いていたみたいで
「そんな、おじさんのどこが
いいんだ?女一人守れなくて。
心、親父が知ったら
大変だぞ。
まあ、あらかたは掴んでいると
思うがな。」と。
「そうね。一彦は、
心に過保護すぎるからね。」
と、おばあちゃまからも
言われた。

その中傷は、二ヶ月程で
静かになった。

進藤さんが、動いてくれたのか
奧さんが、諦めたのか
私には、わからなかったが・・・

ただ・・
私の家にも
おばあちゃま宛に
中傷文がきていたから
誰が、やったのかは、
一目瞭然!

佳奈さんは、何がやりたいのか・・
私には、わからなかったが・・

自宅待機も半年に届きそうなとき
人事部長から出社するように
通達された。

社内の人の中には
色々言う人もまだいた。

『おじさん相手にするなら
俺もしてよ。とか

よく、会社にこれるよね。とか
会社の恥だから。とか
奥さんが、かわいそうよね。とか』

「あのね、なんか文句あるなら
社長に直にいいなさいよ。
心の事を何も知らないくせに
嫌み言ってんじゃないわよ!」
と、その度に亜也さんと知佳が
言い返してくれた。

亜也さんが、
社長の婚約者なのは
社内中知らない人はいない。


だから、私も移動はせずに
あえて、受付に戻されたんだと
思っていた。


お客様にも嫌な
思いをしているかたもいるはず。
だけど、あのエロ社長が
「ガタガタ、抜かすな!」
と、一喝してくれた。

土建業の中でも、この社長さんは、
上のかたみたいで・・・
「ありがとうございます。」
と、言うと
「誰でも、人生いろんなことあるやろ。」
と、笑いながら
言ってくれた。

嬉かった。
お尻さわられても、我慢するか?
いやいや、あれは、ダメ
うふふっ。
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