ふたりで
「真愛?」
その時、お医者さんと看護師さんらしい人たちが、
「橋本真愛さん、わかりますか?」
と言っている。
「私は? 」
その後が続けられなかった。
私は凄く眠くて仕方がなく、再びまどろみ始めた。
次に目が覚めた時、外は暗くなっていた。
喉が渇き、唇もカサカサしたような感触がして、気持ち悪く、思うように言葉も出てこない状態だった。
私の回りには誰もいなかった。
白い天井を見つめながら、
また、私は泣いていた。
「真愛、気がついた?」
とこーちゃんが近づいてきた。
「お母さんは?」
「今すぐ来るよ。」
「よかった! 真愛は5日間も、意識が戻らなくて、心配したんだよ。」
と教えてくれた。
でも、私はこーちゃんの言葉に、答えることはなかった。
裏切られた気持ちを思い出していたためだ。