ホテル王と偽りマリアージュ
「う~……」
朝になっても熱は全然下がっていなかった。
それどころか、ちょっと起きただけで身体の節々が痛む。
これはどうやら本格的に風邪を引いてしまったようだ、と認めざるを得なくてガックリきた。
病院に行くべきかと思ったけれど、寒気が酷くてとても外出出来る体調じゃない。
仕方ない。午前中に行くのは諦めよう。
今は昨夜と同じ薬を飲んで、午後の様子を見て行くしかない。
そう決めて、ヨロヨロしながら、キッチンに向かった。
薬を飲む前に、なにか食べた方がいいのはわかってる。
だけどこの一週間外出続きで、冷蔵庫には軽く食べられるような物がなにもない。
さすがにインスタントとか食べられる状態でもない。
結局そこは諦めて、薬を手に取った。
コップにお水を注ぎ、苦い粉薬を飲み下す。
コップはシンクに置いたまま、もう一度ベッドに戻ろうとキッチンを出た時。
「……っ」
強い眩暈に襲われた。
足から力が抜け立っていられない。
一瞬しっかり目を開けたつもりが、視界に映る世界がグルッと回った気がした。
――気持ち悪い。
そう思った時には、意識はスーッと闇に飲まれていた。
朝になっても熱は全然下がっていなかった。
それどころか、ちょっと起きただけで身体の節々が痛む。
これはどうやら本格的に風邪を引いてしまったようだ、と認めざるを得なくてガックリきた。
病院に行くべきかと思ったけれど、寒気が酷くてとても外出出来る体調じゃない。
仕方ない。午前中に行くのは諦めよう。
今は昨夜と同じ薬を飲んで、午後の様子を見て行くしかない。
そう決めて、ヨロヨロしながら、キッチンに向かった。
薬を飲む前に、なにか食べた方がいいのはわかってる。
だけどこの一週間外出続きで、冷蔵庫には軽く食べられるような物がなにもない。
さすがにインスタントとか食べられる状態でもない。
結局そこは諦めて、薬を手に取った。
コップにお水を注ぎ、苦い粉薬を飲み下す。
コップはシンクに置いたまま、もう一度ベッドに戻ろうとキッチンを出た時。
「……っ」
強い眩暈に襲われた。
足から力が抜け立っていられない。
一瞬しっかり目を開けたつもりが、視界に映る世界がグルッと回った気がした。
――気持ち悪い。
そう思った時には、意識はスーッと闇に飲まれていた。