だから今夜も眠れない
「はあ、しゅっきりー」

ハンドドライしながら満足感に浸る小さなレディに、

かわいいやら可笑しいやら、

思わず笑ってしまう。


どあを押して開けてあげると、

「どうも、あーりやとでしたあ」

ペコリとお辞儀をして

パタパタっと駆け出した。


「ぱぁぱぁーっりゅうちゃん一人でできたよぉ」


「りゅかっ!!」


探していたようで、すぐに保護者に出会えたみたいだ。


長い時間トイレに籠っていたみたいで、

いつの間にか開場時間を過ぎていたのだ。


受け付けに行くと、鈴ちゃんが一人で忙しく券売作業しており、

展示室入り口では館長自らもぎっていた。


「すみません、代わります」

と、館長に言うと、


「それより、団体の受け付けと、クラフト予定確認の方やって!」 


ああ、そうでしたと、わたわたと団体窓口を開いた。
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