女の子として見てください!
その後、遊園地の入り口前までパトカーが到着し、私と翔さんによってナイフ男は後部座席に乗せられた。
その左右に、私と翔さんも座る。こんな状況になってしまった以上、デートだなんだと言っていられない。署に行ってナイフ男の事情聴取をしなければならないし、調書を作るには私たち自身の証言も必要となるだろう。

仕事だし、それは仕方ない。……仕方ないけど!




署についてから、私と翔さんは署内でいったん待機だった。
まずは、別の刑事課の人間がナイフ男の聴取をしてくれるという。


「大変だったらしいな、お前ら」

捜査部室前の廊下にあるソファでふたり並んで座って待機していると、非番だったのに連絡を受けて出勤してきた課長が私たちのもとへとやって来た。


「お疲れ様です。被疑者の様子はどうですか? 聴取に顔出してきたんですよね?」

と、翔さんが尋ねると課長は。


「俺は今少し顔出してきただけど、取調には素直に応じているみたいだ。ただしきりに、『人質を間違えた』と繰り返しているみたいだが」

と答えたのだった。さっき翔さんが『人質間違えてるだろ』って言った時すごいショックだったけど、まさか被疑者自身もそう言ってやがるとは。ちくしょぅ。



「ていうかお前ら、なに休日にいっしょに遊園地なんかにいるんだよ。付き合ってんのか?」

「いいえ付き合っていません」

サラッとハッキリキッパリ否定されたことにも、なんだか腹が立つ。
そりゃぁ、付き合ってはいないけど……。
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