独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
その日の晩、あたしはたくさん泣いた。

泣いて泣いて、でもまだ泣き足りないのに、すっかり涙は枯れてしまった。

本当に涙が枯れるってことって現実にあるんだなって思った。


一人じゃ苦しくて、誰かに側にいて欲しくなった。

よほど祐介に連絡しようかとも考えたが、そこはかろうじてだが抑えることができた。


次の日の朝に笠原さんは帰って行った。

下の部屋の玄関の開く音がして、あたしはカーテンの影に隠れ、駐車場の様子を覗いた。

笠原さんの歩く後ろ姿を見て、昨日の出来事が夢ではなかったことを思い知らされる。


鏡を見ると蚊に刺されたみたいに、目は腫れぼったくなっていた。

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