独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
「あの、あたし、電話の取り方がわかりません」

「…研修でやらなかった?」

「やりましたけど…」


…けど何?


私のほうがめんどくさくなって、電話応対を香坂さんに一からレクチャーする。


「…あとは周りの電話応対を聞いてみて覚えていって。

植本さんとかは電話上手だから」

「わかりました、ありがとうございます」


話し終えるタイミングを見計らったように、電話の呼出音が鳴る。

「ほら、香坂さん出てみて」

「…えっ!?」


それでも受話器に手を伸ばさない彼女に、しびれを切らした私が受話器を取った。


そして、取った受話器をそのまま香坂さんに渡した。
強引だが、彼女の場合こうでもしないと、いつまでたっても電話に出ないと確信したのだ。

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